| COLUMN●コラム | ||||
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第68回 (2003年11月3日) 「鋭い出足、鋭い突っ込みの欽ちゃんサッカー」 11月8日 ○5−1 東京ヴェルディ(駒場) 鋭い出足だったな。 レッズの選手じゃない。サポーターの出足の話だ。 この試合に勝てばグッと第2ステージ優勝が近づくからと、気分が盛り上がった私。 途中、今日発売のチャンピオンシップ横浜分のチケットをローソンで買った後、 いつもより早く、試合開始1時間以上前に駒場の自転車置き場に到着した。 ところが、自転車の置き場所がなかなか見つからないくらい混んでいるのだ。 普段なら30分前でも、どこかしらスーッと入れられるスペースがあるのに。 イケイケだな。ナビスコ決勝でああいう試合を見せられると、やはりサポーターの 方も前のめりになる。 選手がまた、プレーでその前のめりのサポーターを受け止めてくれるから、 素晴らしいではないか。 11年で、私はこれほど本来守備の選手までが積極的に攻撃に加わり、 しかも守備になると、ちゃんとポジションに戻っていくキビキビしたレッズを見たのは初めてだ。 前だったら、攻撃っていってももっぱらFWに任せて、 後ろの方は、ゴール前までっ突っ走っていこうなんて気合を見せてくれたことは ほとんどなかった。 プレスは効いてるし、ボールを奪うと、最初の一歩が早いし、とにかくスキあらば そこを突っ込んでいく姿勢が心地いい。 欽ちゃん、つまり萩本欽一さんのコント55号時代の突っ込みを思い出したね。 相方の二郎さんが、ちょっと目をそらすだけで、「あ、目をそらした。キミはボクが嫌い だね」と素早い突っ込みを入れ、「どう嫌いなのか、ジェスチャーで表現して」など とさらに突っ込んで二郎さんにジェスチャーさせる。そしてまた、そのジェスチャー の中で、「右手の小指の動きがおかしかった」などと突っ込みまくり、どんどん笑い を増幅させていた。 客が、「もういい」といっても許さず、笑わせつづける。その鋭い突っ込み、 スピーディーな動き、決める時に決める(笑わす時に笑わす)決定力は、 まさしく今のレッズと二重写しになる。 前半戦のレッズはホントに「欽ちゃん」だった。2点で終わったが、 もう1,2点取れてもおかしくなかったくらい。 終いにはエメなんて、わざとボールを止めたりして遊んでたもんね。 後半、1点とられたあたりはヒヤッとした。前半に比べて、DFの動きが緩慢になり、 最初の一歩が明らかに遅くなっていたから。 だが、山瀬の、ワールドクラスじゃないかと思える華麗なシュートが決まってからは、 もうイケイケ。 私の回りの客席も、勝つのは決定、後は好調なチームの中で一人だけ出遅れている 永井がとにかく復活してほしい、との願いで駒場全体が一色になっていた。 いったいどこがシュミレーションなのかわからないシュミレーションでエメがイエローだもんな。 2試合欠場となったら、永井が行くしかない。 それにしても、期待してるのに、交替で出てくるなり、レッズが守備に転じている のに全力疾走で前に出てこないのは、ガッカリした。後ろの席のオッサン、さっそく 「永井! もう疲れたか!」 とヤジり倒す。達也が4点目を決めた後はもう、私のまわりの席の応援は永井だけ。 「永井よ、決めてくれ」 の思いばかりが募るのに、なかなか結果がでないものだから、 別の意味でイライラしてきた。守備が攻撃に転じるたびに 「永井、上がれ!」 ゴール前で永井にパスが渡るたびに、 「永井、打て!」 ゴール前にクロスが上がると、 「永井、飛び込め!」 惜しいヘディングはあったものの、相変わらず決断力が弱いのか、 もう自分でシュート打ってもいいシーンでも、他にパスだしてチャンスを逃したりしてる。 点差もあるんだし、手堅く1点取りに行く場面ではないのに! 達也や他の選手がもう2点3点取るより、 今は、とにかくアンタが1点取る方がチームにとっては大切なんだよ! わかってんのかよ、永井! 最後は平川まで得点してしまったため(まさかこれがJ初ゴールとは思わなかったが) ますます永井のノーゴールが目立ってしまった。 もしこのチームの波に一緒に乗れないようだと、 永井は遠からず「同情キャラ」ないしは、「ダメキャラ」の烙印を押されてしまう可能性がある。 ベッカムまがいのイケメン、ところが試合に出ると、自分よりずっと背も低い達也 の方が大活躍で、永井ときたらいくらいいパスをもらってもちっとも決められない。 ビジュアル的に目立つ分、余計に「ダメ」のイメージが強烈に印象付けられてしまうのだ。 観客に、「アイツもかわいそうに」と同情されるか、 「アイツが出てくるとダメなんだ」と固定観念を持たれてしまうと、 よほどのことがない限り、その烙印を取るのは難しい。 最近でもいい例があったじゃないか。盛田だ。きっと潜在的能力はあっただろうが、 なかなか得点できないうちに「ダメキャラ」のイメージがつきすぎてしまい、 ついに本人もそこから逃れる道を見つけ出せないままレッズを離れてしまった。 永井だってわかんないよ。達也にしても、山瀬もしても、啓太にしても、 年下の選手たちにあれほどイキイキと動かれたら、 ちょっとでも手を抜くと、たちまち怠慢プレーとして目立つに違いないし。 そもそも点を取ってもらいたくて入ってるのに、なんであんなに後ろに下がったり するんだ? エメみたいにずっと前で張ってればいいじゃないか! 試合終了間際の永井コール。あれはまだ、みんなが永井を「ダメキャラ」としてで はなく、「やる時はやるヤツ」との期待のあらわれなんだろうが。 「肝心な時の2試合が永井か・・・。痛いなァ」 エメの不在を嘆く後ろのおっさんの言葉を、いい意味で裏切って欲しい。 「お知らせ」 『浦和レッズ絶対主義』(長崎出版) ![]() ↑こちらをクリックすれば、買えるようになりました。 皆さんの感想が山中さんのモチベーションとなり次のコラムとなります。 是非とも感想は「山中伊知郎コラム感想掲示板」までお願いします。 (山中さんも見て、書き込みをしております) <無断転用・転載を禁じます>
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