COLUMNコラム
 

          
第51回 (2002年12月15日)
「気持ちはわかる!」


■12月15日 ●1-2 天皇杯3回戦・対アビスパ福岡(駒場)

最悪の結末だね。
歴史に残るワールドカップイヤーのレッズ最終戦が、こんなザマだとはなァ。

今回の天皇杯、レッズはアビスパに勝った後は、
J1でもそんなに強くない京都サンガでしょ、こりゃ準決勝、
決勝まで行く可能性は十分あると思って、どっちもチケット買っちゃったよ!
早まった! せめてこの試合を見てからでも遅くはなかった。

それにしても、スゴい人出だった。
毎回、天皇杯の3回戦といえば、せいぜい入っても1万人足らずで、
自由席も30分前に行けば座れないまでも立ち見席はすいているので、完全に油断してしまった。息子と二人、その30分前に気楽なつもりで入っていった。
座るどころの話ではない。立ち見席までいっぱいで、
アビスパのサポーター席のすぐ横のあたりも、立錐の余地もほとんどなし。
通路に立って見ようとしたら係員に「移動してくれ」といわれ、
そのあげく、ようやく、わずかなスペースを見つけて息子と一緒に隅っこで立ってみた。
でも、立ってみたら案外いい場所。
ゴールのすぐ真裏で、ゴール前の攻防が一番よくわかる。
オフサイドかどうかはぜんぜんわかんないけど。
正面スタンドも向こう正面も、普段のリーグ戦と変わらないくらいに人が入っていて、
こりゃ大したもんだと驚いていたら、後半途中での発表は約1万5千人だ。
まァ 、とにかくよく入ったものだ。

その半分近くは福田が集めたものと考えていい。
少なくとも駒場でレッズのユニフォームを着た福田を見るのはこれが最後なのだから。
しかし、今回の試合もやはり福田はMF。
FWで出すわけにはいかないのかね。
試合は前半はまずまず押してたし、
左サイドに抜擢された三上が案外動きがいいのも嬉しくなって、
「こりゃ3−0でレッズの勝ちだな」
と息子に予言してたら、どうにもこうにも。
後半、向こうが1トップ気味に突っかけてくるようになったら、押しに押されまくって、
来て欲しくないのに、私たちのいる方のゴールにどんどんアビスパが攻め込んで来るんで、
山岸、大忙しだ。
負けた途端、回りの真似して、ウチの息子ですらブーイングだ。
賑やかだったな、ブーイングの嵐。
選手がスタンドに挨拶にいくたんびに、そこのスタンドのサポーターがブーイングしてる。
負けただけじゃないよ。せっかく、最後の福田の一言があるかと待ってたのに、
とうとう出てこなかった。
あれもガッカリだ。
何か、こういうところが、中山とかに比べてサービス精神が足りないんじゃないかと思うのだ。
きょう負けて、もうレッズにおける福田は最後なのだから、
観客の側にもそれなりの感傷があるわけだ。
プロだったら、ほんの一言くらいでもいい、それに答えてほしかったな。
後で、サポーターの一部が怒ってレッズのバスにモノを投げつけたとの報道を聞いたが、
はっきりいって気持ちはわかる!

後味の悪い一年の締めだった。
ナビスコ決勝を含めて8連敗。
2時間以上立ちっぱなしだった足もいい加減、痛くなる。

応援する人たちは、いったい後どれくらい耐えればいいというのだ!


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山中 伊知郎(ヤマナカ・イチロウ)
昭和29年、東京生まれ。
早稲田大学法学部卒。
18歳からハゲはじめ、頭を剃る。
「スケバン刑事」の脚本家、テレビ番組の構成作家などを転々とした後、
フリーライターに。
関根 勉率いる劇団「カンコンキンシアター」の一員でもある。

TBSラジオ
「永六輔の土曜ワイド」にもレギュラー出演中。

主な著書
「関根 勤は天才なのだ」(風塵社)
「浦和レッズ至上主義」(風塵社)
「チョットいい犯罪」(図書新聞)
「頭髪のすべてがわかる本」(日本実業出版)

浦和市民であり、もちろん熱狂的浦和レッズファン。

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