COLUMNコラム
 

          
第41回 (2002年10月6日)
「これからチケット取りがタイヘンだ」


■10月5日 ○3-0 対ヴィッセル神戸(駒場)

ナビスコ杯の決勝進出は、嬉しくもあったが、疲れた。
とにかくチケットを取るのに、実質的にほぼ半日を費やしてしまった。

まず2日、家に帰って、準決勝、ガンバに勝ったのを知って、
すぐ近くのローソンに決勝戦のチケット買いに行くと、「まだ売ってません」でしょ。
わざわざ本部にも 電話をかけてもらったが、いつからの売り出しなのかがわからない。
で、家に戻って インターネットで調べたら、10月5日の午前10時だという。
たとえ国立競技場で器がデカいとはいえ、これは早く買わないと売り切れるぞ、とアセる。
Jリーグスタート以来、レッズが初めて「優勝」できるかどうかの境目だ。
レッズを応援している人間だったら、何をおいても行かないはずはない一戦だ。
申し込みの殺到は目に見えている。

ところが、だからこそまさに、ウチの女房も一人息子も、絶対に行きたいという。
つまり、自分も入れて3枚とらないといけない。
どうせチケットぴあとかに電話かけてかかるはずないし、
やはりローソンチケット で直接買うのが一番なのだが、
できれば午前10時の時報とともにロッピー(ローソン においてあるチケット発券の機械)
に3枚買うための手続きをしないといけない。
考えたね。
もし、浦和のウチの近所のローソンに行けば、
私と同じナビスコ杯狙い の人がいっぱい集まって、なかなか買えないかもしれない。
どこか、浦和以外の場所 で買おう、と。
で、東京都北区の、私の両親の住んでいる家のすぐ近くにあるローソンで買うことにした。

前日は夜の10時ころまで酒を飲みながら仕事先の人と打ち合わせ。
終わって、両親 の家に行って一晩泊めてもらったのだが、
これが、どうも神経が落ち着かない。
わざわざ浦和のローソンではなく北区のローソンを選んだものの、
こっちの店でも明日はロッピーの前に列はできないか、とか、
もしその店のロッピーが壊れていたらどうしよう、とか、
なかなかチケットの本部とつながらなくて
立ち往生しているうちに売れ切れになってしまうんじゃないか、とか、
心配しだすと、後から後から、不安がわき上がってくるのだ。
結局、「チケット不安」で眠れないまま、朝を迎えてしまった。

で、眠いのに、神経だけは過敏な状態で10時10分前くらい、その店に入って、
心配のひとつは消える。
とりあえずロッピーの前には誰もいない。
さらにもうひとつ。
ロッピーは壊れてない。
誰かに先を越されないように、まずは機械の前を占領し、
いろ んなチケット情報などを見て時間をつぶしつつ、
10時2分前くらいに、「鹿島ー浦和 ・ナビスコ杯決勝」の出ているページに達する。
だが、そこを指で押しても、まだ反 応がない。
で、また別のページをたどりつつ、10時ちょっきりに戻って、そこを指で押す。
ホッとしたね。
少し反応には時間がかかったが、別に何事もなかったように、機械は作動し、
チケットを入手できた。1枚4千円の席を3枚。
チケットをしまって、家に戻ったのは午前11時半ころ。
仕事をやるつもりだったが、そんな気力はなく、すぐに一眠り。
で、寝たり起きたりしているうちに夕方になり、息子と二人で自転車で駒場に行く。

試合は3対0の快勝で、後半、大量リードにエメルソンをはじめ、
選手たちが、遊 び始めてしまったのが気にはなったが、好調の勢いは衰えない。
エメ、トゥット、永井の三点が、とにかく信じられないくらいにスムーズに機能している。

これは優勝しちゃうな。
優勝するのはいいが、そうなると、またチャンピオンシップとか天皇杯の決勝とか、
チケット買いに走らなくちゃならないな。
そんたびに両親 の家に泊めてもらうのもツラいし、
手にはいるか入らないか心配で眠れないのもツラ いし、大変なことも多いなァ。

まァ、こういう苦労をするのも、Jリーグがスタートして10年で初めてだし、
それ はそれでいいか。
一種のお祭りみたいなもんだもん。


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山中 伊知郎(ヤマナカ・イチロウ)
昭和29年、東京生まれ。
早稲田大学法学部卒。
18歳からハゲはじめ、頭を剃る。
「スケバン刑事」の脚本家、テレビ番組の構成作家などを転々とした後、
フリーライターに。
関根 勉率いる劇団「カンコンキンシアター」の一員でもある。

TBSラジオ
「永六輔の土曜ワイド」にもレギュラー出演中。

主な著書
「関根 勤は天才なのだ」(風塵社)
「浦和レッズ至上主義」(風塵社)
「チョットいい犯罪」(図書新聞)
「頭髪のすべてがわかる本」(日本実業出版)

浦和市民であり、もちろん熱狂的浦和レッズファン。

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