COLUMNコラム
 

          
第29回 (2001年11月11日)
「祝・J1残留決定!」


■11/10対柏レイソル戦(埼玉スタジアム)

 ホッとしたね。
ホントに、こんなレベルで喜んでちゃいけないんだけど、J1残留決定、
背中の上に乗っかっていたやっかいな背後霊がやっといなくなったくらいホッとした。
埼玉スタジアムから戻って、「絶対にもう大丈夫か」と、ひとつの局だけじゃ心配だから、
あっちこっちのスポーツニュース見て確認しまくってしまったもんね。
大丈夫だった。
総合15位の横浜マリノスの勝ち点が26で、レッズは33。
残り2試合だから、絶対に抜かれない。
よかった!
上がった年にまた落ちるなんてのはシャレにもお笑いにもならない。
これで来年、屈辱の「さいたまダービー」を見なくてもすむ。
ひたちなかや平塚や、甲府や、場合によっては大分まで行かなくてもすむ。
国立でアントラーズやジュビロとの試合を見られる。

 心配してましたよ。連敗が続いた頃は。
ウチの女房なんか、
「あんなに弱いんじゃ、もう見に行かない」
といってたのが、残留が決まった途端、
「来年は埼玉スタジアムの試合が多いから、ウチも2席じゃなく、3席買えないかな」
なんて言いだしてる。
そう、我が家はJ1スタートの年からずっと買ってた年間シート席は2席で、
最初のうちは子供も小さかったので膝の上に座らせたが、
ここ4、5年は家族揃っての観戦はできなかったのだ。
でも、ま、駒場の試合もあるだろうし、来年もシーズンチケット予約の枠は増やせないだろうな。
ただ、3対1とスコア的には快勝だったとしても、
正直なところ、手放しで喜べるような試合内容じゃなかった。

私が座っていた席は正面左側のアッパースタンド。
すぐ横にレッズ・サポーター席があるあたりだ。
つまり前半はレッズゴールがすぐそばで、味方のDFの動きがよく見える場所だ。
いやァ、不安で仕方なかったな、井原の動きは。
頭を抜かれる、ヘディングを競り合っても勝てない、
ボールをキープしても瞬間的にいいところにパスできない、
キックは空振りする、マークしても振り切られる・・・。
とにかくどの動きひとつをとっても見ている側を悪い意味で退屈させてくれなかった。
よくレッズ・サポーターがブーイングしないな、と感心するくらいだ。
気がついたら前半、ほとんど井原の動きばっかり見てた。
確かに、かつては名選手であったのだろう。
そういう人に対して、あまり厳しいことを言うべきではないのかもしれないが、
今、明らかにJ1のスピードにはついていけてない。
指導者の道を選ぶか、コーチ兼任のような形でJ2で現役を続けるか、身のふり方を決めた方がいい。

さて、エンドが変わっての後半は、もっぱら注目はエメルソンだ。
点を取る選手にとって大事なのが、思い切りのいい最初の一歩、
ってのがエメルソンと永井を見比べると、とてもよくわかる。
足の早さとかそういうんじゃないんだな。
「よし、ここで行こう!」
と素早く決心して、勇気を持ってその方向へ全速力で走り出す。
その気合が、前半の1点目も生んだのだろうし、後半、絶妙なポジションからの2点目も生んでいる。
そういうのが、永井にはない。
いつも第一歩で躊躇するのか判断力が遅いのか、肝心なシーンになると、
ほんの一歩分だけ遅くなってせっかくのゴールチャンスを逃している。
さらに点を取れそうな匂いがしないのが、城定あたりが上がってくる左サイドで、何ていうか、
「これから点を取りに行くぞ」という意気込みが伝わってこなくて、
結局、前にパスする場所がないままバックパスとかでお茶を濁している。

アリソンは、きょうはあまり目立たなかったな。
もっとエメルソンとの連係でいい場面を作ってくれるかと期待したんだが、
どこにいるのか、よくわからないことが多かった。
いや、そんなゴチャゴチャと振り返ることもないか。
雨は降ってたし、11月にしちゃ異常に寒かったとしても、J1残留が決まったメデテー試合だ。
自転車使えなくて、わざわざスタジアムから東浦和までシャトルバスに乗ったけど、
あまり待たされずスムーズに駅まで行けたのも良かった。

きょうは我が家は家庭円満だ!



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山中 伊知郎(ヤマナカ・イチロウ)
昭和29年、東京生まれ。
早稲田大学法学部卒。
18歳からハゲはじめ、頭を剃る。
「スケバン刑事」の脚本家、テレビ番組の構成作家などを転々とした後、
フリーライターに。
関根 勉率いる劇団「カンコンキンシアター」の一員でもある。

TBSラジオ
「永六輔の土曜ワイド」にもレギュラー出演中。

主な著書
「関根 勤は天才なのだ」(風塵社)
「浦和レッズ至上主義」(風塵社)
「チョットいい犯罪」(図書新聞)
「頭髪のすべてがわかる本」(日本実業出版)

浦和市民であり、もちろん熱狂的浦和レッズファン。

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