COLUMNコラム
 

          
第28回 (2001年11月10日)
「 アリソンは80年代のハリウッドスター顔」


■11月第1週

 どうも私は間が悪い。
この前の水曜日、清水エスパルス相手にせっかく連敗を止めた試合、
仕事があって駒場に行けなかったのだ。
どんな仕事かといえば、浅井企画という芸能ブロダクションに話をもっていって、
放送作家を志望する生徒たちを集め、毎週水曜日の夜に講義をやっているのだ。
講師は毎回変わるのだが、私としてはプランナーでもあり、一応、顔を見せるようにしてるわけだ。
で、駒場は欠席。そしたら勝っちゃった。
思い出すね、Jリーグ元年。
なかなか勝てないレッズがエスパルスでホームに勝った試合。
あの時もラジオの仕事があって、見に行けなかった。
試合後、ようやく浦和駅についたら、
今とは違う場所にあった居酒屋「力」の前の路上でみんなが歓声をあげながら立ち飲みしていた。
もうあれから8年もたってるんだ。
いまだに、「力」はどういうふうに料金を徴収していたのか、そのナゾがわからない。
てなことで、エスパルス戦はテレビ埼玉の録画でしか見ていない。
もちろん札幌にも行けないから、コンサドーレ戦もテレビ埼玉の中継でしか見てない。
となると、まだナマのアリソンをは見ていないわけだが、
テレビでその顔をチェックする限り、少なくとも私はアドリアーノより、このアリソンのマスクのが好きだ。
アドリアーノって、どこかイタリアあたりの陽気なナンパ師ニーチャンて感じだったでしょ。
相手がどんなコだろうが、女のコならとりあえず声をかけるって雰囲気の。
(本当はどうだかよく知らないが)
ああいう選手にチームの要を任せて大丈夫なのかな、って少し不安になってくる。
その点で、アリソンの顔はいい。
すぐ浮かんだのが、ベトナム戦争を描いた映画「プラトーン」で
カッコいい小隊長役をやっていたウイリアム・ディフォー。
ゴツくて、強そうで、でも時折ちょっとやさしい表情になって。
あのタイプの顔って、80年代のハリウッド映画で妙に流行っていた気がする。
いわゆる二枚目ではなく、どこか苦みばしった渋みが顔ににじみ出る。
なぜ90年代になって、ディカプリオみたいな、
ただ甘ったるいだけのスターがもてはやされるようになったのだろう?
  ま、そのへんはともかく、アリソンは顔だけでなく、プレーもいい。
とても21歳とは思えないフケ面同様、プレーもどこか落ち着いている。
だいたいエメルソンと呼吸の合う選手がようやく出てきてくれたってことだけでも大収穫だ。
  エスパルス戦の日、帰る途中にウチに電話したら、女房が、
「レッズ、勝ったわよ!」
と教えてくれて、とても嬉しくなって、家でそのビデオを見ると、
アリソンが直接点にからむとまではいかなかったにせよ、何度もエメルソンにいいパスを出してた。
私も機嫌がよくなるし、女房もホッとするし、家庭円満のもとだよ。
コンサドーレ戦も、途中までなかなかをいいところを見せられなかったものの、
引き分けを呼び込む豪快なFK一発を決めてくれた。
やるじゃないの! アリソン小隊長。
あと3試合。
これから何が起こるかわからないから決して楽観はできないが、
一応、J2落ちの危険ラインからはだいぶ浮かび上がった。
たぶん2002ワールドカップの年をJ2ですごすようなみっともない真似はしないですみそうだ。
安心、安心。我が家にも平和が戻る。
ようやく大宮アルディージャの順位をチェックする心の余裕も出てきたが、
残念ながら大宮のJ1昇格は難しい局面になってきてる。
浦和のライバルとして、上がってほしいような気もするが、
上がらないでほしいような気もする不思議な存在・アルディージャ。
来年、頑張ってください!



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山中 伊知郎(ヤマナカ・イチロウ)
昭和29年、東京生まれ。
早稲田大学法学部卒。
18歳からハゲはじめ、頭を剃る。
「スケバン刑事」の脚本家、テレビ番組の構成作家などを転々とした後、
フリーライターに。
関根 勉率いる劇団「カンコンキンシアター」の一員でもある。

TBSラジオ
「永六輔の土曜ワイド」にもレギュラー出演中。

主な著書
「関根 勤は天才なのだ」(風塵社)
「浦和レッズ至上主義」(風塵社)
「チョットいい犯罪」(図書新聞)
「頭髪のすべてがわかる本」(日本実業出版)

浦和市民であり、もちろん熱狂的浦和レッズファン。

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