| COLUMN●コラム | ||||
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第18回 (2001年6月24日) 「小野抜きで勝てるか?」 ■6/23、対コンサドーレ札幌戦 気持ちのいい快勝なのに手放しでは喜べない勝利、というしかない。 今 、浦和レッズは去年から今年にかけての中で最もバランスの取れたいい状態で ありながら、その要因の多くを、もうすぐいなくなるであろう 小野という存在に負っている所が、どうにも哀しい。 何だか、かぐや姫が月に旅立つ前に、 みんなでよってたかってドンチャン騒ぎしているような空しさが、ある。 駒場のいつもの席に行くと、いきなり新聞紙を切った束が置いてあったので、 最初はそれ、オランダへと向かう小野に向けてのはなむけの紙吹雪なのかと 思ったくらい。寂しいといえば寂しいし、無理もないといえば無理もないし、 その決断は当然だといえば当然だし、残ってほしかったといえば残って欲しかったし、 向こうで頑張ってほしいといえば頑張って欲しいし、 どうにも小野の移籍に関してはえもいわれぬ複雑な心境でいるわけで、 これは一言ではちょっと言い表せない。 ■小野がいなくなったあと この前のナビスコのガンバ戦もそうなのだが、 きょうの試合も、ちょっとヘンな気持ちがあった。まず当然、レッズには勝って欲しい。 小野にももちろん活躍して欲しいとも一面では思いつつ、反面、 小野があまり目立たない形で堂々と勝ってほしい気も強かった。 だってそうでしょ。これからのレッズの課題ははっきりしてるんだから。 「小野以後」をどう戦ったらいいのか、と。 しかしどうも、結局は小野かな。 前半見てて、トゥットと永井のホットラインが見事に完成したのは収穫だったにせよ、 たとえば2点目のように、その2人のところに絶妙のパスを出して チャンスを作れる選手が果たして小野以外のどこにいるのか? 山田も内舘もここ数試合積極的に前に出てきて惜しいシュートを打ったりするが、 またそこにちょうど際どいパスを出せる選手となると、これが小野なんだよなァ。 ようやく、トゥット・永井・小野で、「デンジャラス・トライアングル」とでもいうべき スゴ味のあるFW陣を作り上げ、 そこにアドリアーノが絡んだりしてさらにそのデンジャラスさは増しつつあるのに、 三角の要となっている小野が抜けたら、いったいどうろうなるんだろう? わかんないのだ。後半、トゥットがうまい飛び出しからゴール前に攻め、 惜しいシュートを何本かはずしてた。まだあれが1本でも決まってくれれば、 小野以後も、トゥットがオトリで走って、他の選手がその裏に走りこんで決めたり、 それなりに新しい展開が見えていたかもしれない。 だが、きょうの試合を見る限り、小野の絶妙なパスを抜きにして、 今後、きょうのような完勝劇を見ることができるのか、どうも心配なのだ。 ちょっとサポーターの方が油断すると、内舘とか、しょうもないバックパスして、 味方をピンチに陥れたりするしね。それに、中盤で、小野以外にボールが渡っても、 さしてスリリングなシーンもなく、すぐ後ろの選手にパスがいったりする。 こればっかりは才能だから、と開き直られるとどうしようもないが、 小野のほかに、パス1本で決定的な場面を作ろうと虎視眈々と狙ってる選手自体がいないし。 何度もいうが、田中あたり、本当にそろそろ先発で試した方がいいのではないか? まだ小野ほどのひらめきはないとしても、あの忍者ドリブルは、確実に試合展開を 変えていくパワーを備えている。 はからずも、もうすぐ小野がいなくなる間際になって 「小野中心」でチームがスッキリとまとまってしまったレッズ。 トゥット、永井をはじめ、みんなが好調モードにいる今だからこそ、 ぜひ後半15分くらいを小野抜きで戦わせてみたかった。 永井、アドリアーノが田中、福永に替わる時、小野が水分吸収のため、 一度、ベンチの方に歩いてきたでしょ。あの時、 「あ、やっとチッタ監督も小野を引っ込める決断をしたか」 と、うっかり誤解したくらい。 とにかく、小野抜きで点が取れるか、それを知りたい。 皆さんの感想が山中さんのモチベーションとなり次のコラムとなります。 是非とも感想は「山中伊知郎コラム感想掲示板」までお願いします。 (山中さんも見て、書き込みをしております) <無断転用・転載を禁じます>
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